
オンラインカウンセリングって効果があるのかな
オンラインカウンセリングはカウンセラーと直接会っては話さないので、効果に不安のある人も多いのではないでしょうか。
私もオンラインカウンセリングを受けた経験がありますが、受ける前は不安で、使うかどうか迷いました。
しかし今は、心が軽くなり、前向きに考えられるようになった・生き方を変えることができたなどの効果を実感したので、受けて良かったと思います。
少しでも迷っている方の参考になればと思い、オンラインカウンセリングの効果に関する論文データや評判をまとめました。
また、私自身が使ってみて感じたメリット・デメリットもまとめてあります。
オンラインカウンセリングの効果は?

まず、オンラインカウンセリングの効果ですが、得られる効果はカウンセリングと変わりません。
精神的な所なので一言では言えませんが、大まかにまとめると下記のような効果です。
- 悩みを聞いて貰い気が楽になる
- 自己肯定感が上がり前向きになる
- 考えが整理できて解決策が見えてくる
これだけだとあまりイメージがわかないと思うので、私のカウンセリングの実体験も書きたいと思います。
カウンセリングを受けた経緯と、回復までにどんな効果を実感したのか、を書いています。
カウンセリングを受けた経緯

職場の人間関係などで悩んでいました
自分の性格が嫌でしたが、改善しようとしても上手くいかず
「努力しては失敗して自己嫌悪」の悪循環を繰り返しているうちに、ベッドから動けなくなりました。
病院に連れて行かれたところ適応障害と診断され、そこで医師にカウンセリングを勧められたのです。
最初は対面のカウンセリングを受け、順調に回復していたのですが、復職を焦って行けなくなり、また動けなくなりました。
そこで出会ったオンラインカウンセリングでやっと完全に回復し、予防の意味も含め、しばらくは利用し続けたという流れです。
最初は半信半疑
カウンセリングでは最初カウンセラーにどんなことで悩んでいるかや、何が辛いのかなどを話すことになります。
対面でもオンラインでも1回で相談内容を話しきれたことはなく、何回かカウンセリングを受けてやっと話せました。
その中で、少しずつカウンセラーが自分のことを理解し、受け入れようとしてくれます。
自分の頑張りを認めてくれたり、認識が合っているか確認してくれたりするので、誰にも相談出来なかったことも話せました。

自分の中のモヤモヤを、少しずつ吐き出しました
なので、最初は効果があるのか半信半疑ですし、手探りな感じもあります。
「話してスッキリ」はするのですが、上手く話せないとモヤモヤしたり、「解決はしてない」という焦りもありました。
悩みを伝えきってスッキリできるまで、対面や電話なら3回程度、チャットなら1週間程度といったところです。
解決に向けて
カウンセラーに自分のことを分かって貰えたと思ってからはかなり気持ちが楽になります。
少しずつ解決しようと前向きに考えられるようになり、相談内容も自然と解決策の話になってきます。
そこで更にカウンセラーから「どうしてそう思ったのか」などの確認が入り、問題を深掘りしていきます。
カウンセラーから確認されて答えてと繰り返していくうちに、原因が少しずつ浮き彫りになり、なんだか解決出来るような気がしてきました。
実際に動いてみて
やるべきことも分かってきたら、今度は実際に動いてみて、どうだったかも話します。
中々動けない時は、そっと後押ししてくれたり、何故動けないか一緒に考え直してみたりもします。
ここで初めて、カウンセラーから具体的にアドバイスもありました。

この段階まで、殆どアドバイスはありません
それまでにあったアドバイスといえば、一度休職してみてもいいんじゃないか、急いで復職しなくてもいいんじゃないか、くらいでしょうか。
もし、最初からアドバイスを貰っていたら、自分の考えを否定されたと感じていたかもしれません。
効果に論文などの根拠はあるのか

ここまでに書いたのは私自身の実体験ですので、もしかしたら特別にうまくいっただけかもしれません。
そこで、オンラインカウンセリングの効果について研究した論文や評判についてもまとめました。
評判については、公式サイトに記載されている口コミを信じられない性格なので、SNSから集めています。
論文のデータ
オンラインインカウンセリングの効果は、対面のカウンセリングと同じ効果があると論文で発表されています。
下記の文章はそれらの論文をまとめた本の抜粋です。
実効性という観点からみると、増え続けている多くの研究は、主に非対面式のやりとりに基づくセラピープログラムは高い有効性を示すことができ、対面式治療と大差ない結果をあげていることを示している(例えば、Barak et al., 2008; Leach and Christensen, 2006 )(中略)研究は、多くのクライエントが電話やインターネットによるセラピー形態にとても満足していることを示唆している。
引用元:エビデンスにもとづくカウンセリング効果の研究
論文の文章なのでどうしてもわかりにくいのですが、
「オンラインカウンセリングの効果は対面のカウンセリングと差がなく、電話やネットで受けても満足している人が多い」
という内容です。
この本には他にも、様々なカウンセリングに関する研究がまとめられています。
評判
私以外にもオンラインカウンセリングの感想をまとめている人はたくさんいます。
特に、私も利用したcotree(コトリー)は、専用タグがあるのでTwitterでの評判が多いです。
「#わたしとcotree」で検索するとたくさん出てくるので、検索してみると良いでしょう。
今回はオンラインカウンセリングの効果に対して、利用者本人がコメントしている呟きを一部載せておきます。
カウンセリング、少し専門家と話すだけで次のステップが明確になってスッキリするので、日本でも身近なものになってほしい。
— Ishitaka (@shyhoooo) 2019年1月27日
「その時どう感じた?」「次はどうしたらいいと思う?」とか、一人では言語化しにくい所を導いてくれるので、アウトプットして気持ちが軽くなる。#わたしとcotree
アメリカドラマ観てカウンセリング試してみたけど、思考と感情を整理出来ていい感じ。
— うむ。 (@Umu_naruhodo) 2019年2月10日
webで出来るし、この値段だったらキャバクラでくだまくより断然いいな。
心のメンテナンスする習慣をつけたい。会社の福利厚生とかいいんじゃないかな。#わたしとcotree
カウンセラーさんとのマッチング、どういう仕組みなのか分からないけど、おかげで二人三脚してくれるカウンセラーさんに出会えました。
— ゆきさん (@punx_247) 2019年1月30日
一人で頑張らなくてもいい、でも今まで苦しんできたことも無駄じゃない、そう思うことが出来たのはcotreeさんのおかげです。#わたしとcotree
使って感じたメリット・デメリット

オンラインカウンセリングが良いことばかりなのかというとそうではありません。
実際に利用してみて使いにくいと感じたところや、デメリットについてもまとめてみました。
自分の状況に合っているかどうか考えて、利用するかどうか決めるのが良いでしょう。
デメリット①:医療行為は受けられない

医者と話せるサービスもありますが、診断や治療は受けられません
あくまで参考として見解を貰えるだけなので、診断書や薬が必要な人には向きません。
私は、適応障害と分かっても気が楽になったりはしませんでしたが、自傷・他害行為のある人は、病院で診断を受けた方が良いです。
そういった方は即効性のある薬で対処した方が良いかもしれませんし、入院が必要な場合もあります。
実際、自傷・他害行為のある方はサービスを利用できない会社もあります。
メリット①:気軽にどこでも受けられる
一方で、オンラインカウンセリングは病院やカウンセリングルームに行かなくても良いという点でかなり助けられました。
本当に辛い時はベッドから動くこともできないですし、働きながらだと行く時間の確保も難しいですからね。
カウンセラーが1日にみれる数は限られているので、対面だとすぐに受けられないことが多いです。
電話相談なら空いている方にお願いすればすぐ受けられますし、夜中でも受けられるので助かりました。
担当制のサービスであれば、より気軽に電話で相談することができるでしょう。
デメリット②:言葉以外の情報が伝えられない

チャット形式だと、上手く言葉にできない、と悩むことがあります
おかげでかなり自分の頭の中を整理できてくるのですが、辛い時にはしんどい作業であることは確かです。
どうしても上手くいかない時は、早めにテレビ電話形式や対面式に切り替えた方が良いかもしれません。
悩みを吐き出す段階で上手く吐き出せないと気分も楽にならず、考える余力も生まれないからです。
考えるタイミングは上手くカウンセラーに調整してもらえますが、合わない時は早めに変えた方が良いでしょう。
メリット②:対面よりも冷静に話せる
一方で、下手に感情を伝えられないので、自分を冷静に見ることができるという利点もあります。
対面だと感情が溢れ出て思いついたままに話すこともあり、それはそれでスッキリするのですが、前進しないこともあります。
また、チャットの場合は時間の制限もないので、以前の相談を確認しながら、自分の感情と向き合えるのも強みです。
カウンセラーも問題点にゆっくり向き合えるよう質問してくれるので、悩みを吐き出した後はオンラインカウンセリングの方が早かったです。
デメリット③:返事にラグがある

チャットの場合、相談を送ってもすぐに返事がくるわけではありません
サービスによって返事がくるタイミングは違いますが、だいたい1日に1やりとりぐらいでしょうか。
解決策を考える段階では十分な時間がメリットになりますが、悩みを吐き出す段階では、返事までにタイムラグがあるので最初はモヤモヤします。
返事を待たなくて良いので、溢れ出た感情、思いをどんどん送ることもできますが、相槌がないのは少し不安になるでしょう。
メリット③:毎日やりとりができる
一方で、少しずつでも毎日やりとりができるというメリットもあります。
対面や電話形式だと毎日話すのは費用的に難しいかもしれませんが、チャット形式なら1ヶ月無制限などのプランもあります。
辛くなったタイミングで吐き出すことができ、今日明日には返事がくるという安心感は対面にはないメリットでした。
おかげで、カウンセリングとカウンセリングの間の浮き沈みが小さくなったことが大きかったです。
対面とオンラインの違い
論文や評判を見ると最終的な効果に違いはありませんが、そこに至るまでの経緯には少し癖があります。
悩みを吐き出すという行為については、対面や電話の方が楽で、言葉にできない感情も伝えられました。
一方で、悩みを吐き出した後の気持ちの整理や解決策に動いて行く段階では、オンラインカウンセリングの方がやりやすかったです。
時間の制限もなく、過去の相談も見返しながら、何度も考え直して相談できるのが良かったのでしょう。
また、電話であれば時間や場所に縛られずにすぐ受けられ、チャットなら毎日相談できるメリットもあります。
ビデオ電話であれば表情も伝えられるので、悩みを吐き出す段階ではビデオ電話、解決に向けて考える段階ではチャット、動き出して忙しい時は電話が良いかもしれません。
ちなみに、カウンセリングは担当との信頼関係が大事なので、途中で対面とオンラインを切り替えるのはおすすめしません。
ビデオ電話とチャット両方を使えるサービスもありますし、自分にあったオンラインカウンセリングを選ぶと良いでしょう。